0630「こころの余白について」
たとえば言葉に詰まるとき、たとえば息が詰まるとき、たとえば頭の中が白くなるとき。
たとえば人に優しくできないとき。
こころに余裕が無いなあと思う。ここ数日、特に先週から、心がやたらとざわついていて、その行き所が無く、正体もこれだというはっきりしたものが見つからぬまま、縋り付くように生きている感覚。
自分が、ちょっとしたことですぐに頭の中がオーバーフローしてしまう性質であるということは知っている。目の前しか見えてなかったり、周りが映っていなかったり、と思えば周囲の視線や声がよく聞こえてきたり、そしてそれが気になりすぎてしまったり。世の人たちは息苦しいときをどうやってやり過ごすのだろう。日々評価の目に晒されているというのはストレスだなと思う。心を強くしていくのにある程度のストレスは必要だけれど。
表面だけの会話ばかりを繰り返しているような気がする。薄っぺらい時間の中を忙殺されて。
自分への愛情だったり、或いは他者への愛情だったり、欠けた状態のまま、割れた状態のままでいる感覚。
こころに余裕が無い。なら今このこころを満たしているものは一体なんなのだろう。
やさしいひとになりたいね。
やさしくなるには、こころに余白が必要だなあ。
というささくれた心境に沁みる宇多田ヒカル。
新しいアルバムを聴きながら。
SONGSを観た直後。感情を掬う美しい日本語。
「頑張らなきゃ」ではなくて「まあ何はともあれちょっと一息つきましょうや」と自分に言ってみる。
きっと大丈夫。
息を吸う。
六月が、終わる。