1229「2019年の振り返りと2020年の目標「創作/読書」/人生という図書館に自分だけの蔵書を加えていく」

 大晦日にこういう年末の総まとめをやりたくないのでいつもより若干早いですが自分の中では恒例となっているこれをやっていきます。創作での振り返りと来年の目標。

 2019年の目標ですが、
・本編キリ編を終わらせる
・動画を完成させる
 でした。
 今思えばそういえばそうだったなというレベルなのですが、2019年はしろ闇の10周年の年でした。長期の休みも挟みつつですので名ばかりの10周年だというのは当方が最も実感していますが、記念年であったことには間違いないでしょう。去年の今頃は毎日動画を作っていて、丁度線画を毎日のように作っていて、年が明けてからも毎日描いていて、なおかつ書いてもいて、一体私のその底力はどこにあったのかい。そういえば作業会を企画したのも今年の初めあたりが最初でした。その頃はツイッターの創作垢のみでの募集だったので、ごく限られた方々とやっていて、本垢での募集にはかなりの抵抗があったんですが、今となってはそれも薄まり、普段はなかなか交流しないような方とも繋がれたりして、楽しい時間でした。
 本編キリ編、つまりは続・キリ編ですが、終わらせられませんでしたね。今でこそほぼ毎日執筆しているんですが、書かない期間がけっこうあったことや、実際に書き出してみると結構きつい章で、へこたれそうになりながら、いやむしろへこたれながらそれでも書かねばと尻を叩いて書いていたような印象です。
 今年の更新数は9話でした。うーん、なんともいえない数ですね。更新していないとまではいわないけど、がんがん書いたともいえない。もっとやりたかったけど、こんなものかもしれません。
 19年は……なんだろうな。拙作に関して言えば「忍耐」や「我慢」という言葉が総括として当てはまると思います。18年の更新再開は(有り難いことに)再開そのものを喜んでくださった方や祝ってくださった方が多かったのですが、物事そうであるように、全てがそのまま波に乗れるわけではなくて、物語の真価が問われるのは話題に上がったその後であって、私は今でもそれに関して自信は持てていません。比較的暗く鈍い展開が続いているので、面白さというのは置いておいて、少なくとも「華やかさ」には欠けます。華やか、盛り上がり、というのは書くのも簡単ですが、読むのも(誤解を恐れずに言うのであれば)簡単です。そして鈍い展開は書くのも読むのも大体忍耐を必要とするので、読者にある程度の負荷をかけるわけで、うーん、しんどいな、と思います。分量としてはそこまで冗長なものにしないようにしようと思ってはいるのですが、入れたいものもたくさんあるので(欲張りめ!)それも混乱のもとになっているだろうなと常々思っています。
 私にできることは、ただ、今目の前にある原稿を少しでも良いものに仕立て上げることと、たまに宣伝することくらいなので、それを無理にもっと頑張ろう、と背伸びも過剰な追い込みもせずに、今やっていることを粛々と進めながら、登場人物の声を聞きながら、研磨していくしかなくて、それが物語にとっても良い方向に作用することを願うしかないのです。
 手元でも続・キリ編は終わっていないのですが、だいぶ進んできてはいます。残り少ない日数で少しだけでも進めていこうとは考えていますが、残念ながら仕事もあるのでそう充分にできる時間は限られています。
 なので今年の目標の「本編キリ編を終わらせる」は未達成です。
 もう一つの動画に関しては、ショートバージョンは一応完成させましたが、この目標はフルバージョンを想定したものなので、そういう意味では未達成です。じゃあ来年フルに手を出せるかといわれると非常に微妙なところで、今は続・キリ編やその先のことに集中していることもあるし、そもそも絵からだいぶ離れているしなあ……。確実に進んではいるんですが、思ったようにはいかないことが、多いですね。でも、完成させたいことはさせたいので、来年、少しずつでもやっていきたいです。

 そんな(私の中では)暗澹たる19年しろ闇ですが、最新話以降はこれまでに比べると進行が加速するので、ちょっとついていけないところもあるかもしれない、けど! 筆自体は勢いがついています。この忍耐の先、「ああ、この展開、この瞬間のために、あの時間は必要なものだったのだ」と納得していただけたらいいなと願うし、そう思ってもらえるように、自分でもその場所に納得して辿り着けるように、書いていきたいです。

 そういうわけで、2020年の創作の目標は、

・続・キリ編および次の章を終わらせる
・動画をフルで完成させる
・短編を書く

 です。
 続・キリ編を終わらせる、くらいに留めようかとも思ったんですが手元での進捗を顧みると恐らくどれだけ推敲に時間がかかろうと確実に終わるので、その次の章まで進めることが1年を通じた目標としては相応しいかと思います。
 動画は少しずつやっていけたらいいかな……。今は続・キリでいっぱいいっぱいですが、それが落ち着いたらまずはラフ動画から着手していけたら……いいな……。
 短編は、もう随分と書いていないので、久しぶりに何かを書きたいですね。企画用に思いついたものはちょっと難しいかもしれないんですが、短編というか、連作短編集用の二次創作のネタを温めているので、肩肘張らない程度で書いていけたら理想。欲を言えば一次創作をしたいところでもありますが、最優先事項はしろ闇になるので、まあ、無理をしない程度にやれたらいいかなと。リアルもありますしね、勿論。
 今やっている「毎日一字だけでも進める」を意識的に行って、少しずつ習慣としてついてきているので、そうなれば日々に忙殺されていてもそんなに苦にならずに創作を続けていけるかな、と。
 キャラにとっても、実りある1年になりますように。

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 創作とはちょっと離れますが、先日ブログにも書いた読書年100冊は最終的に120冊(今の読みかけを読破すれば121冊)となりました。これは個人的には頑張れたと思います。来年の読書目標は130冊です。
 今年の読書の一番の目的は、読書離れしてしまった身体を読書慣れさせる、読書筋を鍛えることであり、いわゆる土台作りのイメージでした。なので(自分がそういう文章を好んでいるということがもちろんありますが)比較的すらすらと読める文体の本、とりわけ小説を多く読んでいました。
 ここ数年離れていたがために高くなってしまっていた読書に対するハードルが随分と低くなり、去年と比較してもある程度読書体力もついてきたので、2020年は小説だけでなく多種多様な本を読みたい、今までだと難解で読むのに力を必要とする(というイメージを抱いている)本を読みたい、年が切り替わるので大長編も読みたい、という思いがあります。
 あと、毎月やっていた読書記録は、やめる予定で考えています。あれは、他人の目のつく場所に結果を公開することで自分にプレッシャーをかける目的が大きかったのですが、そうしなくても自分で記録していくこと自体が楽しくなり、記録そのものを公開しなくてもちゃんと続けていけそうだという自信がついたため、来年以降はしないつもりです。その代わりに、印象深かった本は、その都度文章を引用したり簡単な感想をつけるなどして、情報を共有していきたいと考えています。フィードバックがあまりできなかったのは今年の反省の一つなので、手元での来年の読書記録でも「評価欄」を作りました。既に実践していますが、読みながら付箋を付けて後からスムーズに印象的な箇所を読み返せるようにして、自分のものにしていきたいものです。そして、良いと感じたものは積極的に共有したい。
 そして忘れてはならないのが、ポケノベですね。商用の本を集中的に読んでいたので二次創作の読書は完全に疎かになりましたね。来年、ツイッターに本格的にがっつり戻ったり界隈の方々とどれだけ交流するかどうかはともかくとして、ポケノベ自体はもっと読みたいと思います。これいっつも言ってる気がするんですが来年は、読みます!
 読んでも、読んでも、次から次へと読みたいものは溢れてくる。知れば知るほどに、欲は深まっていく。それは幸せであり、もどかしさでもあります。だから、一つ一つ、惹き付けられる瞬間を大切に、出逢いを大切に。

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 今年出会った本の中で、「人生という図書館に自分だけの蔵書を加えていく」という文章があります。
 この文章は手帳の話なので厳密に言うとこれを発信した方の意図する方向での解釈をしてはいないんですが、私はこの言葉が好きで、よく見返すマンスリーページに書いて積極的に目に入るようにしているし、今のテーマであり来年のテーマです。
 本に限らず、手帳に限らず、それは、人との出逢いや、人との営み、仕事、旅行、うんぬん、自分の手で触れて目で見て感じていくもの全て、ひとつひとつが、人生を図書館にたとえたとき、一冊一冊の蔵書になる。それが増えるほどに、図書館は豊かになっていく。自分が深まっていく。
 そのイメージが自分の中ですとんと収まって、とても良いなと思っています。
 良いことも悪いことも、成功も失敗も、好きなことも嫌になることも、いろんなことがあります。ままならないことも、悲しくてどうにもならないことも、怒りで我を失いそうになることも、あります。誰かを好きになることも嫌いになることもあります。自分のことを大切にできないことも大嫌いになることもあります。でもそれも、その瞬間も全て、経験として自分の中の本になって、収められていく。忘れられていくこともあります。嫌なことだけ覚えていたりもします。忘れたくないことは、手帳に書いておく。作りたいものは、手を動かして創作する。その繰り返しで、これから始まる2020年が終わった時、そして5年、10年と先を考えた時に、少しでも自分の中の図書館が豊かになっているように。それはきっと、創作にも、リアルにも、繋がっていく……と願う。
 今年出逢った、大切な言葉です。
 ……これを今年の振り返りで言いたかった!

 忍耐であり土台を作った2019年。飛躍を願う2020年。
 今年もありがとうございました。来年もどうぞ、未熟者ではありますが、よろしくお願い致します。