八〜九月の読書記録
・透明カメレオン 道尾秀介
・あの素晴らしき七年 エトガル・ケネット著 秋元孝文訳
・ユージニア 恩田陸
・月と蟹 道尾秀介
すっかり忘れていたのだけど八月の記録を書いていなかったようで、とはいえ八月は実際殆ど仕事かアウトプットに徹していてあまり読書をしていなかったような気がする。上記の本も九月ものが多い。
道尾秀介の月と蟹は一年以上も前にネッ友さんから勧められたのだけれどなかなか機会が無くて、夏の恒例百冊フェアに選ばれていた透明カメレオンがユーモラスな読み応えがあったので良いタイミングだからと思って手に取ったのだった。なんとなく勧められた理由がわからなくもないというか、ざっくりと言ってしまえば子供の不穏な物語は私の好むところで、胸がどきどききりきりと痛むのを感じながら読み進めた。道尾秀介、大昔、中学生くらいの時に流行った向日葵の咲かない夏にしか読んだことがなかったのだけれど、当時の私には難解でどうしてこれが流行ったのかよくわからないまま、みんなには内容が理解できるんだろうかとちょっぴり悲しい気持ちになりながら、なんとなく長いことその時のぼんやりとした苦手な名残があった。今読んだら向日葵の咲かない夏にももう少し理解できるのかしら、などと。面白かった、また読み返したくなる本でした。